仮想通貨は雰囲気でやっている医者の日常

医者の仮想通貨(@BJ_TRON)のアカウントで答えられなかった健康相談の話とか。

電子カルテと今後のSFチックなどこでも診療の可能性について2

SF医療のカルテの話の続きを書こうと思う
途中出張だの、自分が熱中症だので筆が進まなかった…

元記事はこちら↓

www.drbj.club

 

目次


未来の医療とブロックチェーン

そもそもの診療現場

この記事↑でも書いていたが
私たち医者は必ず患者の引き継ぎをする
村に一人の医者なら引き継ぎなんて無いだろうが
今時は主治医が何人もいる患者の方が普通だ

 

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 他職種も含めたら情報量多いね!

 

そしていつも双方で悩むこととしては
「この患者、自分が出してる薬と
 向こうが出してる薬で
 なんか不具合起きて無いかな??
「そもそもこの患者、他に薬飲んでるのか?
だったりする

 

 

お薬手帳もまだ皆が持っておらず
持っている人も
無くしたら困るから家に置いて来た
って病院に持って来ていないことが多い

 

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あとはシールもらったけど貼ってないとかね…
わかる、わかるよ
私もシール貼ってないからね…
面倒だよなあれ…

 

 

てかやで????

 

 

しかしこの紙の手帳ですら
非常に貴重な情報源なのだ

 

 

先日被災した時の話で
「何を持ってたらいいの?」
と持病のある人がツイートしてましたが

 

病名
かかりつけ医
内服内容
頓服の有無
(氏名、生年月日、血液型)

 

 

は最低限我々が欲しいと思っている情報で
多分、災害時に現状これらの情報は
古典的な紙で持ってる方が助かります!

 

 

スマホの待ち受けにしといてって
案も出してみたけど考えたら
水没してたらただの文鎮になるからなぁ…

 

と言う感じで現状
病院が変わってもわからん!
病院と薬局も繋がってない!
電子カルテも規格がバラバラ(まじで)!
その上導入率も低い!(前ブログ参照)
という21世紀ってこんなもんなのか?
な状態が今の医療現場です

 

 

紹介状!あるけれど!
汚ねえミミズがのたくってぇ!
患者はね!自慢げに!
「白い薬」ていうけれど
ほとんどの薬が白いんだ!

オラこんな医療嫌ダァ〜
オラこんな医療嫌ダァ〜

 

 

とか歌うほどに紹介状も紙だしな!
 タブレットにピッとかして
「なるほど〜」
とか言える時代いつくるんだよ!?

 

ちなみに他の科の話は
一応滅茶苦茶専門的な話ではないなら
紹介してもらえばわかるところもある

 

我々医者は基本的に医師国家試験を合格するために
全ての教科の試験をパスしないと
合格出来ないことになっている
(その昔はマイナー科
(皮膚科、眼科など)は選択出来たらしいが)

 

 

この全科目パスのお陰で我々医師免許ホルダーは
好きな科を開業時に標榜

(看板に書いていい)出来る

 

 

私が明日急に
「あ〜外科と内科診よ」
と思えば看板に「診れますよ」と言う感じで書いても
法律に一切違反していないと言う状態だ

 

 

話がやや脱線するがよくいいかかりつけ医の見つけ方を
質問箱で聞かれるが

看板に標榜している科が少ない所を勧める

peing.net

 

 

消化器内科、内科
とかなら消化器系が得意だし
呼吸器内科、内科
なら呼吸器に自信がある先生だろう

 

 

まぁ一応そう言う先生でも
高血圧とか安定した糖尿病の投薬
一時的な感冒とかは診れるので内科を標榜する

 

 

話を元に戻して、さて自分が患者さんを診る時
よその病院の情報がほぼ見えていないことが多い

 

 

つまり知識があっても対応できない状況にあるのだ

 

 

突然「熱があって」と受診に来た時
実は別の病院ですでに
一週間投薬治療されている
ということもザラにある

 

 

夢の医療現場(理想)

 

そこで

 


最初の受診をいつにした
 そこでこういう薬を出された
 何日間飲んだ
 効果がないから来た

 


を言ってくれればイイけれど
そこでも

 


え?じゃあなんで元の病院に
 もう一回行かないんだ?

 


って疑問が出てくるわけです

 

 

患者さんとしてはもしかしたら
やられた対応がハラ立ったとか
先生の処方が気にくわないとか
こっちの方が近かったとか
開業時間がたまたまとか
色んな事情があるでしょうが
飛び込みの患者さんはまじでわからん

 

 

検査しないとどんなデータかもわからんけど
「え?この間も検査したのに」
って言ってくれたらまだ御の字で
黙って検査を受けられちゃうと
(病院違ったら大丈夫かもだけれど)
過剰検査で保険請求却下されるかもしれないし

 

 

いつ
どこで
何を
どうして
ここにきたか

 

 

は本当に無条件で我々は知りたいし
知られることは患者さんにとっては
連続した病気であればあるほど
メリットであると思うわけだよ

 

 連携がむちゃくちゃ取れてたら
こんなこと思わないんだろうけど
現実はこんなもんなんですよ…

 

ついでに過去の病歴も全部見れたら
そりゃあもう安心して医療が出来る
QRコードをかざしてそのカルテが
一気に自分の持ってる端末で見れたら…

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と言うのが未来の夢の医療の第一歩
だと思うわけです
と言うかそれを売りに各種企画は動いていると思う

 


でもそんな都合のイイ技術があるの?
ってところで

ブロックチェーン

と言う技術に話が飛びます

 

 

 

文字数的にまた次回だよこれ…

 

今回のまとめ

 

思ってる以上に今の医療は紙ベース

 

医者は前の医者が何をしてたか
知る方法が紹介状しかない

 

 

紙は改竄されたり、盗まれたりする

 

 

理想は素早く
誰でも秘密を守りつつ
医療情報を共有できること

 

 

それのヒントが
ブロックチェーン技術
にあるかもしれない?

 

以上でした。

これ何部作になるんだろう…気長にシリーズ書くしかないな